ラン活で終わりが見えない人“のみ”が読むブログ

何が良くて何が悪いのか分からない

ラン活。
過酷で終わりなき子供と自分と周りとの闘い。

何も考えずにただ
「人気だから土屋鞄に決めた」
「有名だからセイバンに決めた」
「とりあえずイオンで即決した」
こんな人たちを単純だと罵り、また心底羨ましがる。

そして待っているのは、何が良くて何が悪いのかわからない現実。
自分ばかりが苦労して色々なメーカーやブログの情報を調べ上げ、いつしかランドセル博士になっている今。

今この瞬間は大体
孤独です!

行きつく先は確実に
何を買ってもどこか満足できない自分との闘いです。

数百種類もあるランドセルから、どれか一つだけ選ぶというのは
絶対に失敗したくないというお母さんには超難題です。

そして
・カタログを見まくる
・展示会に出向く
・ショールームをめぐる
・百貨店に行く
・ネットの情報を漁る
・友人に聞く
相当な時間と労力を使ってランドセルを調べ上げます。

しかし、業界にいた私が断言します。
たった1年未満で全てのランドセルを理解することなど不可能です。

業界にいたころカチンときた話

広報担当の時に仲の良い業者から紹介を受けたコンサル会社がいました。
全然気が乗りませんでしたが、業者の顔もあるので直接会うことにしたのです。

上からは
「得意先の紹介だから、一応繋げておくために何かしら仕事を振ってやれ」
そう言われていたので、話を聞いて何かしら広報業務を任せようかなと思って会いました。

会って10分ほどで私は

・・・こいつランドセル舐めてるな。

そう思って、一切話を聞かず、今までの実績だけ適当にしゃべらせてお帰りいただきました。

そのコンサル会社は開始10分で私に何を言ったのか。

「私は自身の子供もラン活しましたし、友人のラン活の付き添いも沢山してきたので、多分あなたより他社のランドセルのことは詳しいと思いますよ(笑)」

は?
もういいです。お帰りください。

って言いたかったけど言えなかった私。。。
そんな苦い思い出があります。

自分はランドセル博士だと過信していませんか?

今の話はつまり

業界にいるプロの知識と、ラン活で得られる知識は別の次元です。
さらに業界のプロでも長くいればいるほど知識豊富です。

それにお客さんでもいるんです。
「あなたより詳しいからその説明はいらない」
とかプロに言ってしまうお客さんが。

ほうほう。人工皮革を合皮とかクラリーノとか言う人がねぇ・・・

ラン活で迷宮入りする原因はこれです。

高学歴
高収入
お嬢様
ハイスペック
自身のプライドを形成するものはいくつかありますが、ラン活ではそのプライドは捨ててください。

そして問います。
あなたは、数えきれない商品数がある業界で、たった1年でマスターしたものはありますか?

もし、あると答えた方
素晴らしい!

でも断言します。
それって、自身が使う商品ではありませんか?
それはあくまでも子供(自分以外)が使う商品ではないですよね?

実際に自身が使わないモノでは、いくら詳しくても使った人が失敗することは大いにあります。

極端に言うとこういうことです。
そしてここからが重要です。

ラン活で得られる知識は、経験からくるものではなく、理論からくるものです。

・「天使のはね」は理論的に最も負担が少ない
・「フィットちゃん」は理論的に最も負担が少ない
・「従来式背カン」は理論的に負担が大きい

全て理論です。
経験ではありません。

口コミや評価は経験談もありますが、
自分の子供の経験ではありません。

つまり自分の子供に対しては理論でしか無いのです。
どんな知識や経験談も所詮は確率論です。

「これは絶対背負いやすいランドセル」

そんなものありません。
もっと言えば、

今背負いやすくても2年後3年後もしくは入学式まで
ずっと背負いやすいとは限りません。

  • カラフルなものは飽きるからシンプルの方が良いとも限りません。
  • 丈夫と評判だからと言って、壊れないとも限りません。
  • 取っ手ひとつにしても、要る要らないに正解はありません。
  • 金額が高いからと言って、安いものより品質が優れているとは限りません。

ラン活はもっと単純です。

近年激化するラン活は、いつの間にか親の活動が主体になり、子供が置いてけぼりになっています。
まずそれをやめましょう。

ランドセル選びは子供とするものです。
子供が主役です。

会社で例えるなら親は秘書です。
社長は子供です。

社長の希望を巧妙にスルーして秘書が水面下で勝手に盛り上がり、
社長を言葉巧みに洗脳し
社長に秘書の希望を押し付ける

そんなブラックな選び方をしても、ラン活を終えた達成感を秘書が味わう以外は何も残りません。
社長から決める権限を奪ってはいけません。

「子供だからまだわからない」

なら、親が失敗させないように大人の知恵を授ける程度にするべきです。
絶対に子供の好みではないものを買い与えてはいけません。
子供に選ばせてあげてください。

それでもし子供が後から
「ボクにこんなランドセルを選ばせたから今こんなに苦労してるんだ」
なんて言ったら、自分や他人を責めるのではなく、人のせいにした子供を叱る方が将来健全に育つと思いませんか?

また、子供は色やデザインしか見ていないから、失敗しないように親が機能面を縛り付ける。
これもダメです。

好きなものは多少不便でも許せます。
嫌いなものは嫌いな部分でしか評価できません。

これまでの子育てでも、思い当たることはありませんか?
子供が自分で選ぶものは、大人が理解できない愛着を持っていませんか?

「ランドセルが重すぎて子供が腰痛に悩まされている」

これは私の予想ですが、はたしてランドセルだけが腰痛の原因でしょうか。
私もデスクワークの時は腰痛や肩こりに悩みました。

今の子供、公園でベンチに座ってDSしてますよ?
学校でも座りっぱなしなのに、一日何時間座っているのですか?
登下校の数分間より、数時間の姿勢の悪さの方が腰痛を引き起こしているのではないかと思っています。

もっとも、かなりの人数を何カ月も調査しないと真意はわからないので、腰痛問題は複雑ですが。

ラン活は単純です。
実物を見せ、実際に背負わせ
「これがいい」
こう言ったらランドセルは決まりです。

私が接客をしている頃は、子供が即決してすぐ購入する場合や
3時間も4時間も悩んで、子供がもう「なんでもいいから帰りたい」となってさらに悩んで買わない場合や
一度決めたものを後日変更しに来る場合や
家族で言い争いになって後からお母さんが一人で来る場合など

色々なお客さんがいました。
でも、やはりみんなが幸せそうに見えたのは

子供が主役で、子供が最高の笑顔を見せてくれた時です。

  • 子供につらい思いをさせないように
  • 子供が大切だから失敗させたくない

これも大事なことです。
しかし、ネガティブな選び方では子供の本当の笑顔が見られません。

ラン活では子供の笑顔を第一に考え、本当に嬉しそうな顔をした入学式を目指してほしいと思います。

ラン活に行き詰まったら、初心に戻って子供と歩幅を合わせる所から始めましょう。

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