ランドセルメーカーの違いと辛口評価(7/22追記)

この記事は2018年年度に書いた過去記事になります。
2020年度用にラン活をする場合は下記
失敗しない。2020年度ラン活のススメ
をご覧いただくことをオススメします。

 

ランドセルの企業は多すぎて目を通せない

どうも!kazumamaです。
7/22に2018年度評価を追記しました。

久しぶりの記事ですが、実はランドセルメーカー一覧ページをせっせと作ったり、ノロウイルスにかかったりしていました。。
今回は多すぎるランドセルメーカーの違いについての記事を書いていきます。

まず、ランドセル企業といっても、かなり大きく3つに分類されます。

1.製造から企画・販売まで行うランドセル企業

2.製造は専門企業に任せて、企画と販売を行う企業

3.製造も企画も専門業者に任せて、販売のみ行う企業

ひとつずつ順を追って説明していきます。

1.製造から企画・販売まで行うランドセル企業について

ランドセルに関して熟知しているので、こういったメーカーの作るランドセルは非常に質が良いです。

実は有名なメーカーは大体この部類に入ります。

工房系という謎の部類もここですね。

持論では、工房系とは、自社製品しか作らない町工場という認識です。
時々すぐ完売するほど生産本数が少ないメーカーと言う方いますが、

土屋鞄の年間生産本数は、中村鞄の8倍、羅羅屋の3倍、セイバンの0.3倍くらいという噂があります。
工房系に数は関係ないですね。

そもそも市場に溢れるランドセルの種類の多さを考えると、案外“製造”を行っている企業は少なかったりします。

ランドセルは100以上ものパーツから出来ています。
ミシンだけではなく、生地の裁断機、オシャレなステッチをするならコンピューターミシン、貼りあわせ用の機械など、ミシン以外にも多くの設備を必要とします。

それでも、「わざわざ」ランドセルの製造工場を作り、人員や設備を整え、強いこだわりをもってランドセルに取り組む企業が製造・企画・販売を全て行っています。
しかし、一見万能そうに見える企業も、ある問題を抱えています。

それは

ランドセルは時季商品なので、生産本数にムラが出来てしまいます。

例えば、春から夏に掛けて注文を取り、その間ランドセルを作り続けたとしても
年初あたりは販売が落ち着き、入学は4月なので、3月初旬には全てのランドセルが作り終わります。

つまり、受注生産をする企業や毎年細かな改善を行う企業は4月から6月あたりまで一切作る物がありません。
仕事が無い=給料は払えませんし、給料が出ないなら従業員はいなくなってしまいます。

工房系を除き、年間数万本のランドセル製造を行う大きな工場は、その生産能力の高さゆえ、こうした問題を抱えています。
そこで登場するのが2番になります。

2.製造は専門企業に任せて、企画と販売を行う企業について

 

企画と販売のみ行う企業は、構造や素材、納期に至るまで製造工場に依頼をして販売しています。
つまり、販売価格が高くなる傾向があります。
製品の品質は依頼先の工場によって異なります。

製造ラインの設備費用が掛からず、一見良いとこ取りに感じますが、こうした企業も問題を抱えています。

それは

工場がノーと言ったら作れません。

求めた品質や構造、納期を依頼先の工場が実現できない可能性があります。
工場によって作り方には必ずクセというか特徴があり、見る人が見ればどの工場で作ったかわかるそうです。

それだけある意味「型」にハマった業界です。
あまりに独創的で革新的なランドセルは、作ってくれる工場が少なくなります。
また、例えば1か月で予定本数が完売したとしても、その年に増産が行えません。

そう考えると、ローリスク・ローリターンなのが2番といえます。

そして

注目すべきは、ここの部類の企業は、工場名を伏せています。

まるで自社工場で生産したかのような宣伝をしているメーカーもあります。
工場にとってメリットはほとんど無くても稼働するために受けざるを得ない1番という部類。

2番が最も恐れるのは、1番の部類がバカ売れした場合ですね。
それが起こると2番を作る余裕がなくなり、工場探しからスタートしなければならなくなります。

そう考えると、ある意味ハイリスクですね。
そして、最もリスクが少ないのが3番の部類です。

3.製造も企画も専門業者に任せて、販売のみ行う企業について

これはもうある意味名前貸しです。ライセンス商品です。
ランドセルでは無い別業界の有名ブランドランドセルはこの部類に入ります。
どちらかと言うと工場側からの依頼だったりします。

それぐらいビックブランドのランドセルは強力であり、魅力的です。
企画に関しては全く行わないと言うより、提示された企画がブランドに沿っているかどうか上から判断する形をとっています。
その為、工場は監査やライセンスの取得、OKが出るようなブランド企画等を行っていく場合が多いです。

工場側から作らして欲しいとお願いする以上、リスクは最も少ないですが、それだけそのブランド価値が高い訳なので、ある意味選ばれしブランドランドセルですね。

大きく分けて3パターンの企業があることは何となく理解できたと思います。
では、いちいち多くの企業がどの部類なのか、こだわってるのか何なのか見なければならないのか。

そんなことはありません。

これは最終的な判断として考えれば良いです。

例えば

A社とB社のランドセルで悩んだとき、B社の方が壊れにくいと口コミに有ったが、A社に関しては壊れやすいとあった。
でも実はA社もB社もA社で作られたランドセル。
すると、ただ単に使い方の問題なので、どちらでも好きな方を選べます。

ただそれだけの為の知識です。

でも注意点あります。

・日本製かどうか。
・量産構造か、工房品質か。

調べようがない場合が多いが、日本で組み立てれば日本製です。
たとえ部品が全て中国製だろうと。

また、量産構造はポケットの中や縫製が雑です。
その2点さえ注意すれば、どのメーカーを選んでも大きな差は無いですね。

でもせっかくここまで長い事読んでくれたあなたに、大手各メーカーの最大特徴をズバリ教えます。

各ランドセルメーカーの評価一覧(2017年度と2018年度を主観で超辛口)

5段階評価で判定 

丈夫さ:生地や構造の強さ

背負いやすさ:6年間の背負いやすさ

コスパ:作りと金額のつり合い

品質:縫製や技術力など

プレミア度:入手難易度

 

  • セイバン

2017年度
日本で一番売れている天使の羽。その他に特許で固められた多機能ランドセル。
メイン収納部の入り口付近のみ補強する構造。大型スーパーの商品と百貨店商品とで品質が異なる。入手しやすい為こだわりの無い客層が多い。

2018年度
背中クッションを厚くしたことが原因で背負いにくいという噂が出ました。

ランドセル最大手でしたが、最近は知名度だけで頑張っている量産メーカーです。

丈夫さ:3 背負いやすさ:3 コスパ:2 品質:2 プレミア度:0

2018年度版の評価はこちら

 

  • ハシモト

2017年度
フィットちゃんでおなじみ。最近は光るへり巻きなど夜出歩く小学生への安全面へ配慮している。
ブランド価値は皆無だが、口コミでの評価が高い。「なんだか良さそう」が最もしっくりくるイメージ。

2018年度
左右別々に動くというほぼ全てのメーカーの共通機能を、あたかもフィットちゃんのオリジナル機能のように宣伝。
実は量販ハシモト製より榮伸製の百貨店モデルの方が品質や性能が数段上。しかし、値段はあまり変わらない。

丈夫さ:3 背負いやすさ:5 コスパ:3 品質:3 プレミア度:0

2018年度版評価はこちら

 

  • 協和

2017年度
ふわりぃでおなじみ。同じ様な構造だとフラットキューブが有名。老舗なのに昔から積み上げた技術を捨てた。
フラットキューブ構造は個人的に嫌い。軽くて良いですが、強度面と見た目で不安を感じています。

2018年度
相変わらず自社販売と言うよりは量産工場系なので、全然噂が立たない。
去年と変化が無い。たぶん。

丈夫さ:2 背負いやすさ:3 コスパ:3 品質:2 プレミア度:0

 

  • ナース

2017年度
キッズアミでおなじみ。品質、強度共にかなり高く、良い物を作っている。
しかし残念なのがデザイン。製法は伝承されて良いが、昭和の古臭いデザインは伝承しなくてよい。

2018年度
カタログがコピー用紙のホチキス止めで届く。
消費者をバカにしているただの量産工場。

丈夫さ:2 背負いやすさ:2 コスパ:3 品質:3 プレミア度:1

 

  • 羅羅屋

2017年度
オーダーメイドララちゃんでおなじみ。コスパや子供の希望を重視するなら最強。
せっかくオーダーという超大変なサービスをしている老舗なのに、構造が弱く低品質。

2018年度
毎年何も変化なしでも金額を上げていたが、今年は構造を丈夫にしたらしい。
羅羅屋よりVONDSの方が目立っていて、迷走してるように感じる。

丈夫さ:1 背負いやすさ:2 コスパ:4 品質:2 プレミア度:2

2018年度版評価はこちら

 

  • 神田屋

2017年度
カルちゃんでおなじみ。品質が高い。販売員が暗い。相当丈夫な構造。
どれも似たようなランドセルばかりで、デザイン面の課題が多いと思われる。

2018年度
どうもパンチに欠ける印象。保守体質なのか、年々印象が薄くなっていく。
ランドセルはおそらく今年も継続品。

丈夫さ:5 背負いやすさ:3 コスパ:4 品質:4 プレミア度:3

2018年度版評価はこちら

 

  • 松本

2017年度
くるピタでおなじみ。ウェブサイトが超絶見づらい。くるピタは素晴らしいが、依存し過ぎている。
その為、他の部分が霞み、正直私もくるピタ以外何が良いのかわからない。

2018年度
くるピタもデザイン性が良くなってきたが、ランドセル自体の品質が量産寄りすぎてもったいない。
良くも悪くも大型スーパーらしいランドセル。

丈夫さ:2 背負いやすさ:3 コスパ:3 品質:2 プレミア度:1

 

  • 池田屋

2017年度
ピカちゃんでおなじみ?子供思いなのは良いが時間割を無くしたのは親の為でしか無い様に思う。
出っ張りが擦れて汚くなって嫌なのは親だけです。子供はそんなこと気にしません。説得力が無いのでコピーライティングが課題。

2018年度
今年も言うことは一丁前。自社工場が無い分販売面に全力している。
好きな人は好きだか、嫌いな人は見向きもしない。そんなメーカーな印象。

丈夫さ:3 背負いやすさ:3 コスパ:3 品質:3 プレミア度:3

2018年度版評価はこちら

 

  • 土屋鞄

2017年度
今や検索しない人はいないであろう老舗の鞄屋。土屋信者と言われるほどコアファンが多くいる。
肝心のランドセルは大人が好む様に大人が納得する品質になっている。ビジネスが上手。

2018年度
周りが土屋土屋と騒ぎ過ぎてアンチが大量発生中。値段も高いため、だんだん逆風が吹いてきているような。
今年も構造変化がないので、そろそろ成長の限界か。

丈夫さ:3 背負いやすさ:3 コスパ:1 品質:5 プレミア度:4

2018年度版評価はこちら

 

  • 鞄工房山本

2017年度
2017年度モデルを即売した急上昇企業。ただ規模が小さすぎて残念。
サーバーダウンや苦情が殺到した話題の工房。

2018年度
老舗工房系には荷が重すぎるレベルの人気。今年も大炎上。
本革の裏地と人工皮革の裏地が同じ金額らしい異次元の流通経路を持っているらしい。

丈夫さ:3 背負いやすさ:3 コスパ:3 品質:5 プレミア度:5

 

  • 中村鞄

2017年度
業界一背負いやすいと言われる謎のメーカー。その秘密をいつかここに掲載したい。
ただ構造は進化しておらず、便利な当たり前機能すら無い。昭和丸出しのメーカーだが、その背負いやすさが謎。

2018年度
7月初旬に全商品が完売。今年最も注目度の高かった工房系。
品質、背負いやすさも高水準ながら低価格という最強メーカー。

丈夫さ:4 背負いやすさ:5 コスパ:5 品質:5 プレミア度:5

2018年度版評価はこちら

 

  • 榮伸

2017年度
熟練の職人という画像に映っている従業員が若い。ここもキューブ型を採用している。
デザインのセンスが良いのに、あまり表に出てこない印象。ホームページも見づらいので、広報・広告などが課題。

2018年度
自社販売というより問屋の委託販売に強いメーカー。品質が高い。
有能なマーケターが入れば一躍人気メーカーになれる可能性を秘めている。

丈夫さ:4 背負いやすさ:5 コスパ:4 品質:5 プレミア度:3

 

  • KMWハネッセル

2017年度
ラチェットベルトは素晴らしく、革命的だと思ったが、利点がわかりにくい。
ホームページも内容がスカスカで貧相。そして重たい。

2018年度
おそらくやる気が無いメーカーなので、評価に値しない。

丈夫さ:0 背負いやすさ:0 コスパ:0 品質:0 プレミア度:0

 

  • カザマ

2017年度
お受験する子供が買うイメージ。その割にデザインが派手目。カッコいいランドセルで品質も良い。
金属などの細部までこだわるランドセルは中々のもの。ウェブサイトをもう少し良くしたら話題になる気がします。

2018年度
人工皮革しか扱っていないが、頑張って工房系のイメージを作り出そうとしている印象。
目立った特徴は無いが、目立った欠点もない。あともうひと押し欲しいところ。

丈夫さ:3 背負いやすさ:3 コスパ:4 品質:4 プレミア度:3

 

  • コクヨあんふぁん

2017年度
小マチ部分をほぼ無くすことによってメイン部分を大容量化した構造。
お客様の声にメイン部分が大きかったから良かった的なものが無い。その点この構造に少し疑問。

2018年度
たぶん榮伸が作っている。そのため、基礎の品質は保証できる。
小マチ部分が無いのが、案外不便と言う口コミを良く見かける。

丈夫さ:3 背負いやすさ:3 コスパ:2 品質:4 プレミア度:2

 

  • 萬勇鞄

2017年度
手縫いしているらしい職人気質の企業。ただし、素材の品質は低め。
これだと手縫いの意味が無い様に思える。なんだかよくわからない。

2018年度
今年もシボありコードバン。記事を書こうとしたらすでに全商品完売していた。。
ここのシボありコードバンや牛革は人工皮革と手触りが同じです。理由は私の書いた生地のブログを見てください。
実は7月で全商品完売したことにかなり驚いています。手縫いだから作れる数が山本鞄の1/3くらいか。

丈夫さ:不明 背負いやすさ:不明 コスパ:3 品質:4 プレミア度:5

 

偉そうなことばかり言ってきましたが、どのランドセルが良いかなんて決められるはずがありません。
それは、各メーカーの違いがホントに些細なものだからです。

だからこそ、子供が気に入ったデザインで選ぶことをオススメします。

メーカーなんてどこだっていいんですよ。
それじゃここまで読んだ意味がない?

そうですね。。。

では、
・品質で選ぶ
・背負いやすさで選ぶ
・値段で選ぶ
・ブランドで選ぶ
・丈夫さで選ぶ

選び方は様々です。
それぞれの選び方のヒントになるように、今後も詳しく

プロとしての目線で言いたい放題言っていきます!
お楽しみに!

 

メーカーの評価一覧はこちら
https://kazu-mama.com/category/prohyouka/

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